ネガティブトレーニングとは？筋力アップに効果的な方法を徹底解説

ONE'S BODY加古川
8月27日
読了時間: 5分

筋力トレーニングには様々な方法がありますが、その中でも「ネガティブトレーニング」という手法をご存じでしょうか。聞き慣れない方も多いかもしれませんが、実は筋肉の成長を促すうえで非常に効果的なテクニックのひとつです。今回は、ネガティブトレーニングの特徴や効果、具体的なやり方や注意点について詳しく解説していきます。

ネガティブトレーニングとは？

ネガティブトレーニングとは、筋肉が伸びながら力を発揮する局面（エキセントリック収縮）を強調するトレーニング法のことです。例えばベンチプレスをイメージしてください。バーベルを胸に下ろす動作（下げる動作）が「ネガティブ動作」、押し上げる動作が「ポジティブ動作」と呼ばれます。一般的には押し上げる力＝ポジティブ動作に意識が向きがちですが、実は筋肉に最も強い刺激が入るのは「下げる局面」なのです。

ネガティブ動作が重要な理由

筋肉は、縮むときよりも伸びながら力を出すときの方が高い負荷に耐えることができるという特徴を持っています。つまり、自分が持ち上げられないような重量でも、下げる動作だけならコントロールできることが多いのです。この特性を利用することで、通常のトレーニングよりも強い刺激を筋繊維に与えることができます。その結果、

筋力の向上
筋肥大（筋肉を大きくする）効果
筋持久力の強化

といった恩恵を得やすくなるのです。

ネガティブトレーニングの具体例

1. ベンチプレス

通常の重量よりも少し重めのバーベルを使用し、補助者に持ち上げてもらったあと、自分はゆっくり下ろすことに集中します。下ろす時間は3〜5秒程度を目安にすると効果的です。

2. 懸垂（チンニング）

顎がバーの上に来る位置まで台やジャンプで上がり、そこからゆっくり体を下ろしていく方法です。懸垂が1回もできない初心者でも、この方法で筋力を強化し、いずれ自力で引き上げられるようになります。

3. スクワット

補助やセーフティバーを使いながら、通常より重い重量を肩に担ぎ、下ろす動作をコントロールします。その後は補助を受けながら立ち上がることで安全に行えます。

ネガティブトレーニングの効果

筋肥大効果の向上

筋肉の微細な損傷は、回復の過程でより強く大きくなります。ネガティブ動作は筋繊維に強い負荷を与えるため、筋肥大を狙うトレーニーにとって非常に効果的です。

筋力アップ

「持ち上げられない重さ」を下ろす経験を積むことで、神経系もその重量に慣れていきます。結果として、ポジティブ動作での最大挙上重量も伸びやすくなります。

初心者にも応用できる

特に懸垂や腕立て伏せなど、自力でできない人でも「下ろす動作」なら実施可能です。筋トレ初心者が基礎的な筋力をつける入り口としても有効です。

注意点とデメリット

もちろんメリットばかりではなく、いくつか注意点もあります。

筋肉痛が強く出やすい　ネガティブ動作は筋肉へのダメージが大きく、通常よりも強い筋肉痛を伴う場合があります。
フォームが乱れやすい　重い重量を扱うため、無理に行うと怪我のリスクが高まります。必ず正しいフォームを意識しましょう。
補助者が必要になるケースが多い　特にベンチプレスやスクワットでは、補助がいないと危険です。信頼できるトレーニングパートナーやパーソナルトレーナーと一緒に行うことをおすすめします。